ナノ空間の熱流体力学

「ナノ空間内の質量輸送」を理解し制御する。

ナノ材料(カーボンナノチューブ、グラフェン、グラファイト、hBNなど)/インターカレーション/超イオン伝導体/熱輸送計算

カーボンナノチューブのユニークな筒構造を利用して,擬一次元空間内の質量輸送を実現することを目指しています.これによって,フィルター膜(分離,淡水化)やガス・クロマトグラフィ―、新しい一次元材料を合成するためのテンプレートなどへの応用が期待されます.そのためには,連続体とは全くことなる「ナノ空間での質量輸送」を理解することが鍵となります.またグラフェン、h-BNなど二次元材料からなる層空間内に流動可能なゲスト分子を導入し固体内に質量輸送が生じる材料をを用いることでナノ材料における熱輸送制御性の更なる拡張を目指しています。ナノ空間内での物質輸送により誘起されるフォノン散乱を理解するためには固体側と液体側の熱輸送理論を繋ぐ新たな理論の構築が必要であり、該当分野の新たな学理の創成に繋がることを期待しています。